[コメント] ゴージャス(1999/香港)
『シティハンター』はジャッキーファンではなく、漫画「シティハンター」ファンを激しく困惑&激怒させた映画だし、仁義モノ『炎の大捜査線』でも、笑いはないけどジャッキーファンとしては彼のシリアスな一面として満足できる出来だったのではないでしょうか。ところで本作は…
スー・チーのカエル系キュート顔は天然少女のヒロインにピッタリ。しかも彼女が憧れた人は実はトニー・レオン演じるオカマ。かくして奇妙な同居生活が始まる…というのも「いかにも香港製お気楽ラブコメ」で楽しい。
しかし、ジャッキーが笑顔を忘れた実業家という設定で登場。あのジャッキーが笑わない実業家でプレイボーイ!? モテモテの冷たいプレイボーイ? バカな…と違和感。
そしてジャッキー映画なら当然のカンフーシーンが唐突で不自然に映ってしまう。それはやはり、この映画が基本的にスー・チー主演のラブコメだからでしょう。本来ならジャッキーが出れば、それはジャッキー映画になる。だからジャッキーはいつものニコニコ・ジャッキーで、カンフーも強くて優しくなければ変なのだ。でもこの映画ではスー・チーのインパクトも強烈で、2つの要素がせめぎ合っている。そして登場以来、期待大!のトニー・レオンのオカマ演技が少なすぎて中途半端。もっとヒロインとの楽しい絡みのシーンが観たかった。
ところで寺脇康文似のジャッキーの幼なじみのキャラが気になる。コンプレックスの塊で彼をライバル視するわりにフェアな奴で、複雑な内面描写が興味深かった。もう1人、ヴァン・ダムにチョイ似の外人さんも気になる。「ジャッキーよりも背が低く、顔がいい男」として登場するけど、本当に背が低いのにスピードがあって華麗な技の持ち主だった。しかもジャッキーに負けじと凄い顔も見せてくれる。あっぱれ。
それにしてもチグハグな印象はぬぐえない。それぞれの要素は良いだけにもったいない。あともう1つ、映画の金持ちの部屋には必ずコルビュジェのソファ(それもLC3とLC4)があるのでした。おっともう1つ、プウって名前は台湾ではありなの!?
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