[コメント] 恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989/米)
歌はイマイチでも、これはミシェル・ファイファーで良かった。もしマドンナだったとしたら、ラストの味わい深さは無かっただろうなあ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「ストーリーがジメジメし過ぎてる」という理由で役を蹴ったというマドンナじゃあ、この先もジェフ・ブリッジズとの再会など断じてあり得ない、としか思えなかっただろう。
ミシェル・ファイファーの歌唱は到底「玄人はだし」とはいかないけれど、それでも時々いい雰囲気のところもあるし、努力賞くらいには十分に値するんじゃなかろうか。
その歌唱のマイナスを補うものがあるとすれば、それはカメラと音楽の文句のない素晴らしさで、大いに堪能させられました。
ジャズを、ノスタルジックな雰囲気作りの小道具としてではなく、現在進行形の音楽としてフィーチャーした映画は、もしかするとこれが最後かもしれない。時代遅れになりつつある価値観に対するこだわりを捨てられず負けを承知で戦いに臨む、という意味では、「滅びゆく西部」をテーマにした一連のウェスタン美学の遠いエコーを感じる。
あと、この映画ではまだスリムなジェニファー・ティリーが観られる。彼女はこの後、戦略的に個性的な自分のキャラを作って行ったように思えるけれど、才能のある人だけに、もっと別の役どころも観てみたかった気もする。
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