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[コメント] 大怪獣バラン(1958/日)

これを観て改めて思う、今の怪獣映画は贅沢に浸りすぎた末期的状況だと。(『大怪獣総攻撃』のネタバレがあります)
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







たしかにこの映画、ダレ場も多い。今の子供たちに見せたら30分もたたぬうちに飽きてはしゃぎ回るかもしれない。でも思うのだ、こんなロクな必殺武器も持っていない怪獣と自衛隊&科学者の戦いで、立派に一本の映画ができた時代があったのだと。

最新のゴジラ映画を観て思うことは、末期のパニック映画のようにスターや特殊効果を使いすぎることだ。この場合のスターとは無論怪獣。キングギドラやモスラがろくなダメージをゴジラに与えないうちに放射火炎に焼かれてゆくシーンには涙が出た。老兵は消え行くのみだとでもいうのか。

やはり、次に怪獣映画がどこかで作られるとしたら、ネームバリューのないしぶとい新怪獣を出してほしい。そして、人智を賭けて闘う人間たちと時間いっぱいの死闘を繰り広げるのだ。そういう映画が成り立ちうることは、この映画が証明してくれる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (6 人)ゼロゼロUFO[*] 甘崎庵[*] ペンクロフ[*] アルシュ[*] すやすや[*] ジョー・チップ[*]

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