特に前半の色使いはリンチならでは。黄色い壁。緑の芝生。赤い酒場。白い稲妻。黒い闇。そして可愛い緑のトラクター。秀逸。

節々にリンチ一流の狂気も顔を覗かせ、観る者を楽しませる。

アルヴィルの心情が徐々に徐々に、トラクターの進むスピードで吐露されていくのが素晴らしい。

そしてラストの見事なまでの淡泊さ。あっさりしたラストシーンにヨワい僕。観ている間の「もしかしたらこれはとても好きな映画なんじゃないか？」という想いがラストで確信に変わるときの快感ときたら。

こんなに素敵な映画だとは思わなんだ。嬉しい拾いものです。

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さて、2002年の最後の映画がこの一本でした。

今年もたくさんの映画を観て、いくつかの「気の合う」映画たちに出会うことが出来ました。嬉しいことに、最後の一本もそのひとつとなりました。

2003年も素敵な映画に巡り会えますように。