[コメント] 羊たちの沈黙(1991/米)
レクター博士というキャラが好き・・・などというと人格が疑われそうだがけれど・・・。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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レクターの魅力の1つは、「こんなに「頭の良い」でも「精神異常者」をどうやって止められるのか?」と思わせる人物であるということだろう。
クラリスとの会話などから、レクターという人物は、「異常に頭の良い人」であるというのが、観客に印象づけられる。
だから、たとえ全身を拘束され、仮面までつけられても、観客は「こいつはそんなことじゃ止められない」と思わされる。何せ、言葉だけで隣人を自殺に追いやることができるほどの人物なのだから。
そして、案の定、彼はまんまと脱出をする。
しかも、脱出の際に使った1つの手段は、死体の顔面をはいで自分につけるということ。「顔を剥いで顔に付ければ化けられる」なんてのは、発想としては子供でもできることだが、それを「やる」などという選択肢は普通の犯罪者にはありえない。
それを「やる」ところ、そして何よりもカニバリズムが、彼の「異常」性を際立たせる。
観客は、彼の「高貴で理知的」(英語のアクセントや言い回しにも出てる)な部分と、「明らかに異常な犯罪者」のギャップに恐怖する。
しかも、彼はジェイソンではなく、生身の人間なのだ。だから、「こんな犯罪者いたらどうしよう?」と思える。
こうして、真犯人は「単なる変態」として忘れ去られていくのであった。
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