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[コメント] 太陽は、ぼくの瞳(1999/イラン)

モハメド君は目が見えない。でも、視覚があっても人それぞれ見えないものがある。
NAMIhichi

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







主人公の、「僕は目が見えないから愛してもらえない」という胸がしめつけられるようなセリフは、逆に父親の方にそういう負の部分があることを指してもいる。

父親は、川に落ちた息子を助けるのを一瞬ためらった。あの一瞬のためらいを、非難することは(人間には)簡単だ。

でも、あのラストは、主人公も、父親のような人間も、すべてを無条件で受け入れる大きな存在を感じさせる。

それを“神様”と呼べば単なる宗教映画になってしまうが、少なくともあのラストの映像は、救いのない悲劇を観たという気持ちにさせなかった。

決して、激しくわきおこる感動ではなく、静かで穏やかな感動があった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ユリノキマリ[*] KADAGIO[*]

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