[コメント] 痴人の愛(1967/日)
マジメな話、気違いなどという崇高なものでもなければ真正のマゾヒストでもない、単なる何処にでもいるマザコン中年という綴じ蓋に、幾多の男たちを奈落に突き落とした稀代の悪女とは信じられない薄汚い割れ鍋・ナオミのカップルにはシラけた笑いすら浮かべられない。官能の極致ではなくて、谷崎の描きたかったのは稚戯の極北か、と思わせる増村の罪は重い。
(水那岐)
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