[コメント] 宇宙大怪獣ギララ(1967/日)
特撮の貧しさは単にノウハウや予算の問題だとしても、脚色のいい加減さが悲しい。「怪獣モノやっとけ」くらいのテンションの低さバレバレ。地球と火星の間の月基地の割り込ませ方と、入れ換わるクルーの設定だけは意味不明だけど面白かった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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現実にいやしない以上「なぜヤツはそこにいるのか」を真剣に感じさせてくれないと。その「嘘」の信憑性を高めなければいけないとかいう気持ちの薄っぺらなこと。
この災厄(災厄っていうイメージすら疑わしい…泣)は、科学者たちが余計な物質を地球に持ち込まなきゃ起こらなかったわけだ。しかも、そのへんのテーブルの上に容器を置きっぱなしでパーティなんかに行ってるうちに、そこから抜け出し暴れ始めたわけだ。ギララを「生まれさせてしまった」ということに対し、慙愧の念だとかはおろか、一切のコメントもコミットもなし。
火星への接近を妨害しようとした何らかの意志とか、あるいは、エネルギー吸収体という未知の生命体とか、学者なら興味をかきたてられるはず。自らの失態から人間に被害をもたらす事態に発展してしまったという後悔にさいなまれながらも、その怪獣の破壊活動に目が釘付け…とか、そういうあってもいいドラマがない。特殊な設定を作っておいて、その設定下でのドラマを真面目に描く気持ちがなく、自分たちのいつもやってる商売のスタイルで通そうとしている。わかってない、というよりわかろうとしてないんじゃないか。
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