[コメント] ジョニーは戦場へ行った(1971/米)
さすがにトランボの脚本は、面白くてすごい。対比の妙といえる。カラー対シロクロ、(愉快+希望)対絶望、セリフでは「いかなる死にも尊厳がある」対「神はこんな場所にはいない」。私が好きなよく言われる言葉がある、「神は都合のよい所にしか現れない」だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本脚本には、聞こえは悪いが、全く騙されてしまった。それは、希望→絶望へのところだ。これ程の落差は、ちょっと味わったことが無い。
で、今舌の根が乾かぬ内に言うのだが、トランボの凄さは、それが全く絶望でないという事だ。希望→絶望→一縷の望みになっているのだ。具体的には映画を観るしかないが、‘この一縷の望み’というのは‘SOS’を発することが出来るという事だ。
そこでふと思い出したが、アメリカでジョニーとは一般的な男子の愛称だ(軍歌「ジョニーが凱旋するとき」等々)。つまり、ジョニーは、‘SOS’を発しているジョニーは実は我々なのだ、といえないか。そしてもう既に、我々はこういう状態に陥っている、とトランボは言いたいのではないか、と思えた。
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