[コメント] ラスト・ショー(1971/米)
この、しのぎを削る演技合戦に目を剥く。帽子を直す仕草だけで、ココロを撃ち抜かれる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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帽子を直すという動きだけで心が痛い。自分の肉親の死の意味も理解できず、無邪気に微笑む少年。 彼を残して逝かねばならなかったライオンの気持ちはいかばかりであったか・・・
この計算され、洗練された演技の応酬。そして緻密に計算された画面と演出。 ライオンの自らの過去を告白する水辺でのシーンでは、お日様までもが彼の記憶を祝福するかのように陽光を注ぎ込む。
美しい愛の記憶。 ソレが有れば人は生きて行けるのかもしれない。 全ての希望が失われて、夢もなくなり、愛した人々は去り、いつもと変わらない日常が連綿と続いたとしても・・・
人は死なない。思い出は美しい。 一つのイノセントな時代が終わりを告げても。
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