[コメント] ハイ・フィデリティ(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
A面1曲目のトップ1は「Mother(J.Lennon)」。ベタ?じゃあ、「ハート・コレクション(松本伊代・しかもセカンド)」。マニアすぎ?やりすぎ?
スプリングスティーンの老け方に呆然。そして、ジャック・ブラックの「Let's get it on」の上手さに脱帽。あそこでマーヴィンを持ってくる所にセンスを感じる(確かに二人の出会いがこの曲だって振ってるわけだから、当然っちゃあ当然なんだけど)。ただ、どうしてもグッチさんとかぶって見えてしまって…。なんかねぇ。
しかし、店の中の会話は楽しかった。充分マニアな会話なのに、通り越していない、つまり、「誰が聞いても良いもの」をかぎ分けるマニアさ。嫌味なマニアになると、誰も知らない音楽を知ったかぶりするのが通みたいな顔をするのだが、それがなく、売れたからダメってわけでもなく、良いから良い、と言えるマニアさに仲間意識を持った。あそこで働きたい!「あいつは何も知らねぇ」って言われるだろうけど。自分の「これだ!」ってアルバムを「5枚は売る」なんて言ってみたいぜ、こんちくしょー。好きなもん売らせろー。なんで、おれはこんな継手なんか売ってたりするんだ?うおー!
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ひとつ、小話。私のテープ作成秘話(?)思い出話。----自作小説より抜粋(改訂)----
-----ここまでのあらすじ----------
彼女と僕は中学3年のときにクラスメートになった。彼女は演劇部に所属するちょっと変わった女の子だった。今、考えると、まんまと彼女の作戦に引っ掛かって交際が始まった二人だったが、とにかくこちら側は純粋な話、ラブラブだった。ある日、彼女から英語のノートを借りた僕は、ノートの端に走り書きしている3行のたわいの無い歌詞を発見。むしょうにそこにメロディを乗せたい衝動に駆られる。彼女に「これで歌を作ってよいか?」と、聞いた僕は、受験もそっちのけで作曲活動と録音作業に没頭するのだった。そして、ついに1本のテープが完成する。僕は「真っ先に彼女に聞かせたい」と思い、日曜日、彼女の家へと、向かったのだった。
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僕の向かい側に彼女が座ると、僕は持ってきたカバンから、英語の参考書を出し、続けて鉛筆と消しゴムを取り出して、そして最後に1本のカセットテープを取り出した。テープを手にもったまま、目の前に座っている彼女に、ちょい上目づかいで
「聴く?」
と、聞いてみた。彼女は必要以上にニッコニッコしながらも、何も言わない。僕は「しょうがないなぁ〜」という感じで立ち上がり、彼女の脇を通って、部屋の右奥のカセットデッキの中にテープを入れた。ふと振り返ると、彼女はだまって僕を見ている。僕は無言のまま、デッキの方へ向き直り、プレイを押そうとした。なんか、変にドキドキする。それもそうだろう。自分が初めて作曲して演奏、録音したものを、他人に、しかも彼女に聞かせるのだから。
ドキドキしながらも、プレイボタンを押すと、デッキはさも自然に動き出した。また彼女の方を向くと、まだ彼女は笑っている。安いテープ独特のサーッというノイズが入る。「いよいよだ」と思った瞬間、イントロのベースとギターが入ってきた。僕は急に恥ずかしくなって下を向いた。自分でも顔が赤くなっていくのが判る。「どうせなら、もっと上手く弾けばよかった…。あ、ベースが走ってる!あ、また!」 - 様々な反省が、ほんの数秒のイントロで走馬灯のように走り回る。「あ…あ…ボーカルが入って来る!」と、思った瞬間、僕の指はストップボタンを思いっきり押していた。僕は真っ赤な顔のまま、
「やっぱ…恥ずかしくて…聴かせられないや。」
彼女は何も言わず、ニコニコと、ただ笑っていた。
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ほんとの話です。もっと話は前に後ろに延々と長いのですが…(i_i )ハァ。ちなみに彼女はゴダイゴのファンでした。あ、マッチも。
あと、友人が、毎朝すれ違う高校の女の子にオリジナル選曲テープをプレゼントして玉砕してました。名前が洋子さんだと判ると、すかさず、「Oh Yoko(J.Lennon)」をバックに「やっぱり貴方が好きです。付き合ってください」と吹き込んで再玉砕してました。「こいつはすげぇ奴だぜ!」と尊敬したんですが、僕は彼に「アイスマセン(J.Lennon)」をバックに「迷惑かけてすんませんでした!って謝れば?」って言ったんですが、それはしなかったようです。テープにまつわるピロQよもやま話は以上をもって終了。しかし、こんな経験ってみな、あるものなのか?
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