[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)
作者がどのような視点で、そういった個体を見ているかということをつい考えてしまうと、この人は結局どっちつかずだなと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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病院の外で生きていくということは、抑圧された社会の中で、のびのびとした一個の人間としての全体性を否定されながらもいきのびていくことと同値で、ダメージを受けながらもなんとか壊れないで生きていくための技を身につけくらしていく、または、自分の本来の姿を取り戻そうと、手探りしながら、喜びを見つけ、生きていくということにほかならず、そう思うと、たまたま、いっそうデリケートな個体たちが、病院を出たり入ったりすることも少しも不思議ではないと思える。
病院の中での出来事、彼女達の暮らしぶりを執拗に描き、「外の世界」からはじき出されている様子を強調することには成功している。けれど、それを、社会全体の問題としてほりさげようとせず、彼女らの自己責任というオチにいってしまっているように思え、観終わった後、「やっぱりこのパタンか...」とがっかりしてしまうのだ。
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