[コメント] やかまし村の子どもたち(1986/独=スウェーデン=伊)
私は日頃、住むならペンギン村かムーミン谷と心に決めていたのだが、やかまし村も捨てがたい。
それはともかくとして、これといった事件が起きずに、登場人物の単なる日常を描くのはとても難しい。おそらくその逆の方がやさしい。その点、この映画の子どもたちの日常はとても豊かで、ある意味では贅沢。最後まで飽きなかった。
子ども時代の特徴は、何かに守られていること。深刻なことがまわりで起こっていても守られているから素通りする(気づかない)。それは、この映画にある豊かで美しい自然だったり、家族だったり、時間だったり。
また、子どもの頃は時間や物を贅沢に(ムダに)使いまくる。
大人になると時間が貴重で、合理的に物事を運ぼうとするが、子どもの頃は、この映画の子どもたちのように、何にも追われず、何も目指さず、ただ時間や物をひたすら贅沢に使っていた。
それはこの映画がたいしたストーリーもなく、子どもたちのありのままの姿を何の干渉もせず(?)写し、ただ時間が流れていくという点にも表れているかもしれない。
見終わってそんなふうに感じた。またぜひ観たいと思う。
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