[コメント] ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000/英=独=米=オランダ=デンマーク)
子供に夢を。警察官や弁護士は英雄です。可哀想なヒロインも、どんでん返しで救われてハッピーエンド。監督はこの映画を、そんなハリウッドの嘘と軽薄さに向けて多少の羨望も滲む強烈なアンチテーゼとして描ききった。それ以外の見方はないのではないか。
家族は何より大事だとか子供に夢をだとかって言ってるけど、だったら子供にここまでできるのか?あんたたち。アメリカ風マッチョな警察官にもこんな卑怯な卑劣な奴はいますよ。弁護士だったら何でも救えるの?嘘つくなよ。ハッピーエンドにならない人生は無意味なんですか?こんなふうに死んでいく人が、あなたの周りにいないとでも言うんですか?後味の悪さは、それが現実にありえると分かっているからだろう。非日常への逃避であるはずのミュージカルを導入しつつ、こんな映画になっていることも、この作品のはらむ問いかけの一つであるはず。
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