[コメント] 天井桟敷の人々(1945/仏)
自分より年長の人がベスト1に選ぶほどだから、きっとこむずかしいんだろうと長い間敬遠していたけど、見てびっくり。濃密で上品でありながら軽妙。
まさに映画界の「名言事典」とでもいうべきか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人間の直面するさまざまな感情をいろいろな登場人物に演じさせることで、非常に密度が濃い映画である。 しかも、洒落た台詞や美しいシーンが盛りだくさんで、珠玉の名作の名に恥じない。 この映画を良いと思えない人は、おそらく見るのには若すぎたのだと思う。本当に楽しむには、ある程度人生経験を積んでいないとこの映画の持つ本当の良さは理解できないでしょうね。三十路半ばにして初めて見て良かった。 CG多用当たり前の血の通っていない薄っぺらな映画にはとうていこの味わいは出せないだろう。
劇場で見られた公開当時の大人たちは本当に幸せだったんだろうなと思う。
ただし、最後のバチストの家庭を捨てかねない身勝手さは共感を得たくないのだが、ガランスが雑踏に消えていったので運命のいたずらに弄ばれる人間の悲しさで締めくくられていて非常に良かった。 2007.3 DVD
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