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[コメント] ワイルドバンチ(1969/米)

本作に先立つ10年前、岡本喜八の『独立愚連隊』。これを見ずして本作の栄誉を語って良いのだろうか?
sawa:38

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







斬新な撮影手法は多くの方が語り尽くしている。紛れも無く映画史の片隅に名を残す作品だろう。

しかし、本作から何かしらの教訓めいたものを見出す事は出来ない。そしてそれは製作者の企図するところでもないのだろう。

数多く生産された「アメリカン・ニューシネマ」と冠を付けられた作品の多くがそうであるように、「破滅型」の人生・男の生き様・死に様を描いているに過ぎない。

映画少年たちが8ミリカメラを手にし自主映画を創ろうというと、必ずといっていいほど血糊と火薬を準備して、スローモーション撮影で撮ったものだ。幸運にもヤラレ役を授かった素人役者は火傷と引き換えにペキンパーの偉大さを思い知り、素人監督はペキンパーに近づいたと勘違いした。

そういう意味で本作は映画史に名を残すだろう。種を蒔いた作品として評価したい。

PS,ラストの機関銃での大殺戮シーンは岡本喜八の『独立愚連隊』の焼き直しにしか思えないのだが、如何なものでしょうか?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)甘崎庵[*] 町田[*] uyo[*]

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