亡くなった教師の父親の息子が語る父親と母親の出会いのなめそめを描いた映画｡

邦題はそぐわないが､都会から村に人が来る事に対する村人の好奇心というのはなかなか面白いものがある｡特にヒロインがその教師のことを好きになり遠巻きに出会うきっかけを作ろうと必死になる姿は健気だがお茶目でなかなか可愛い｡

惜しむらしくはヒロインが教師のどのようなところが好きになったのかがまったく説明されていない点｡ただ都会から来た人だからという理由で好きになったのならヒロインの行動も説得力がないし｡

キャラの描き方は意外と雑だが､チャン・イーモウ監督の作品にしてはどのキャラも善意的でとてもやさしいので好感は持てた｡

役者としてヒロイン役チャン・ツィイーはキャラのお茶目さが見事にはまっていて非常に可愛く魅力的だった｡

映画として､キャラ同士の結びつきの接点の弱さを除けばヒロインが教師と結ばれるまでの展開は健気さとお茶目さのあるほのぼのとした展開でなかなか面白かった｡