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[コメント] ハリウッド・ミューズ(1999/米)

この設定なら、もう少し面白く出来ただろうに。シャロンが少々ギコちないながらもコメディに挑戦して好感。しかしA・ブルックスが役柄以上に陰気でネチこく、映画のテンションを下げている。
mize

 見所はシャロンの豪遊ぶりと、超豪華な監督たちのゲスト出演か。しかし納得いかないのはロブ・ライナーがミューズ=シャロンに「『アメリカン・プレジデント』の脚本にインスピレーションを与えてくれた時のお礼はなんと言ったらいいか…」というセリフ。この映画の後に「アメリカン…」を観たのだが、そんな礼を言いたくなるほどイイ映画になったか? 一応ミューズは凄い映画にインスピレーションを与えたって設定でなきゃダメじゃん。「大統領とロビイストが恋に落ちる話はどうかしら」という彼女のひらめきは確かに悪くないが、それを活かしきれなかったって事か…。

 あとはまぁ、どうでもイイ部分なんだけど、主人公の奥さんがわりとアッサリと旦那の浮気疑惑を解消しちゃうところ。「(シャロンが浮気相手じゃない事を)信じるわ。だって夜中にあれこれ言いつけてホテルに呼び出すような女と男は浮気しないもの」これが根拠らしいが、それはどうだろう。逆に言えば電話越しにあれこれウルサイ事を言いつけられてるフリをすれば、奥さんと寝るベッドからでも愛人の泊まるホテルに直行できるという事に…つーのは、まぁ、ホントにどうでもイイ事だわな。しかしこの奥さんとシャロンがもっと面白い形で絡めば良かったが、奥さんがすぐにシャロン側に寝返ってしまうために話が膨らまなかった。

 この映画に与えられたインスピレーションが「映画にインスピレーションを与えるミューズが、落ち目の脚本家を振り回すという話はどうかしら」だとしたら、それ自体は悪くない。けどそれを活かさなきゃ意味がないんだな。つまり映画界にミューズなんて居ても意味がないって教訓か?

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)elliott[*]

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