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[コメント] 事件(1978/日)

開廷から結審迄、丹念に且つ淡々と描かれた裁判の進行と、その中での豪華俳優陣の演技合戦は見もの。しかし結局のところ… ☆3.8点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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話が「痴情のもつれ」なんだよね。人間<ひと>はそこで他人<ひと>を殺し、苦しむのだけど。。。

最近('24年)でもTBS系日曜劇場で「アンチ・ヒーロー」という裁判を巡るドラマがやっていたが(主演=長谷川博己)、現代の裁判でも、弁護人(丹波哲郎)は兎も角として、裁判長(佐分利 信)・検事(芦田伸介)もこんな感じで人間味を出してくれるのかな。まともな人間が裁いてくれるのなら、裁判にも多少は信頼を置けようものだが…。

判決後の永島敏行の演技に感心した。それを見て何ら動揺しない元・担任(山本 圭)、裏の心情まで読み取ってしまう弁護士(丹波)。個々人に生きてきた<柱>を感じる。昭和の人間は今の人間より明らかに深くて大きい。

     ◆     ◆     ◆

鑑賞中、被告の父親(佐野浅夫)は佐藤 慶だと信じて全く疑わなかった。全く人間の思い込みは信用ならないね。

そして矢張り大竹しのぶ。最後に渡瀬恒彦と出喰わすシーンがあるが、腹の児の事を考えると薄ら寒くなる。お〜恐い!

(評価:★4)

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