[コメント] 君の名は 第三部(1954/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
自己を持とう。
終始真知子に腹を立てていたのは、きっと真知子に「自分」がなかったからだった。彼女は、何か立場が悪くなると「真知子はどうしたらいいのです?」と、ヨヨとしながら泣き崩れ、自分では答えを出そうとしない。
そして、言いたい事を言わず(姑さんと別居したいという話の時は伯母まで呼び出した)もんもんと夫以外の男の人に恋している。普段は何も言わないくせに、一言口を開けばとんでもない他人への擦り付け。
この、単なる「美しい」だけの女になぜ男どもは惚れるのだろうか?
「いい事言った!」と思ったのは、真知子の叔母さんだった。「真知子さん、心を強くお持ちなさい。あんたは心が弱いから不幸が寄ってくるんだ。」そのとおり!!!!彼女の場合、不幸がやってくるのではなく、自分から不幸の種を撒いているから不幸になるのだ。
「幸せになるのは簡単。今あるものを精一杯愛せばいい。」『母の眠り』
私はこの台詞が大好きだ。今あるモノを充分に愛せない真知子は不幸に好まれても仕方がない。(しかも、それに関わった人が何かしら損害を被るのだからもっとタチが悪い。)
○かなり余談○ この三部作の上映会は、町(田舎ですいません)の教育委員会で行われた。集まってくるのは、見た事のあるオバさまオジさま(もっと上かな)方。帰りに泣いておられた方は、青春の1ページを思い出されたのだろうか…。あの時代は見合い結婚が多かっただろうしなぁ…などと考えてみたり…。
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