[コメント] 連合艦隊(1981/日)
『男たちの大和』がプライベート・ライアンならば、こちらはポセイドン・アドベンチャーの趣で、個々人の生存の可否に受け手の興趣を賦活させる手管に優れる。財津&中井親子の長生きネタなどは、論理志向が過ぎてブラックヒューモアに近い。
配役はもはやむちゃくちゃである。鉄面皮の佐藤慶すらストレスを被る戦況で、何気に生存してマイペースをかます丹波。ここに鶴田浩二を参戦させるカオスはどうかと思えば、決戦前夜の見回りで筋に恐怖の生々しさを帰責する。最後は谷村新司と中野昭慶爆発で漲る喪失感。80年代邦画の幕開けに相応しい代物だ。
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