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[コメント] 西太后(1983/中国=香港)

史実を丁寧に織り込んだ上に展開される物語なので、歴史の勉強にも最適です。英仏人の描き方があまりにも大胆なので、目が点になりますが。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 だって中国人がヅラかぶってるだけっスよ!

    ◇

 東太后(正・皇太后)ってのがいたから「西太后」だったんですね。歴史の狭間に君臨した残酷な女帝としてしか知らないから、もっと「残酷」部分を期待してましたが、権力を掌握するところまでであっさり終わってしまいました。その後君臨したという40年については描かれないんですね。そこが不満といえば不満ですが、大河時代絵巻の上巻としては充分楽しめます。

 皇帝の愛を最も勝ち得る麗妃は、お人形さんのように愛くるしい。端正で上品ですが酷薄さも漂う正室/東太后。後の西太后・玉蘭は、聡明でもありいじましくもありますが、癇の強さも感じさせます。それぞれぴったりの役者が演じるところに、中国人的資源の豊富さを感じました。

 しかし当時の清朝の幹部(重臣たちも幼皇帝の取り巻きも)たちって、ほんとに無能ですね。今の日本の政治家たちを見てるみたいでした。

(評価:★3)

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