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[コメント] コンドル(1975/米)

初めてこの映画を見た後、家にあった黒いダイヤル式電話の受話器をあげ、「111−222−333」とか「000−999−888」とか、ダイヤルしまくった。「ひょっとして・・・・」とドキドキしながら。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







もし、「はいこちらパニックセンター。そちらのコードネームは?」とか言われたらどうしようか、と思いながら。

それだけ、ラストの雑踏の中でのレッドフォードクリフ・ロバートソンのやり取りと別れには、生々しい衝撃があった。

マックス・フォン・シドーが予言したように、車の中から笑顔で「乗りたまえ」とレッドフォードを誘うクリフ・ロバートソン

それを拒否して、雑踏にまぎれ込みながら「すべてを新聞社に話した」と得意げに語るレッドフォード。「なんてことを」とうめくようにつぶやくクリフ・ロバートソンを見て、やったぜと思いながら遠ざかるレッドフォード

その背中にクリフ・ロバートソンが一言、「載るかな」

ぎょっとして振り返り、動揺を隠し切れずに強がるレッドフォード。「きっと載るさ」

その動揺を見透かしたように、今度は強気で手を振り上げながら「わかるものか」と大声で言い返すクリフ・ロバートソン。早足で遠ざかるレッドフォード

世界の新聞に、この映画にあったような事件、CIAの陰謀があったということが報道されたことはない。しかし、それは本当にこの映画がフィクションだったから、なのか。そう思わせるような、ぞっとするような迫力と緊張感のあるラストだった。

これだけ衝撃的で、いつまでも記憶に残るラストシーンは、これまで見た映画の中でもちょっとない。

(評価:★5)

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