[コメント] こころの湯(1999/中国)
この作品のセンチメンタリズムが感情過多に陥らず、微妙なバランスを保っているのは、感情(精神)よりも裸体に対する水、湯、マッサージといった身体(肉体)としての本能的心地よさの存在が、常に優先して描かれているからだと思う。
チャン・ヤン監督は、人間の頭の中にしか存在しない理屈や利害を超えた部分での充実感を観客に思い出させたかったに違いない。それこそが生き物にとって、本能に根ざした根源的な幸福なのだから。
それにしても、映画全体にホモセクシャルなムードが終始漂っているように感じたのは、単に女性の出演者が少なかったからだけではないような気がする。
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