[コメント] COWBOY BEBOP 天国の扉(2001/日)
TVで決着のついた物語に未練がましくくっつけた、冗長極まりない蛇足。菅野よう子の音楽だけで辛うじてこの点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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物語自体の無国籍的カオスと、タイムリーなテロ問題だけで持っていくには、ストーリーは30分もので纏められるエピソードの引き伸ばしに過ぎない。ジェットとスパイクの漫才で水増しされても当惑するだけだ。こんなものが『ビバップ』世界と思われてスタッフは満足なのだろうか?
大体がこの物語は主人公の死ですでにTVでは終わっている(スパイクの死に方は「カウボーイ」稼業のなかでではなく、チャイニーズ・マフィアの跡目争いをめぐってのいわば犬死にである。あれをカッコいいと思っている若いファンには、夢を追って死ぬようなもっと魅力的な男の死に様を描いた作品を観ろと言いたくなる)。それに今更何を加えても、結局スパイクはやくざから逃れられなかったんだよな、と白けた気分に引き戻されるだけだ。もう『ビバップ』は作らないに越したことはない。
今はほぼ同じスタッフの『ウルフズ・レイン』が中途半端に終わらざるを得ず、継続するストーリーが作られているところだ。せめてそれでファンを裏切ることがないように祈るばかりである。
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