[コメント] ひまわり(1970/伊)
享楽的なラブコメ男女を東西の壁が引き裂く。戦争は人生をズタズタにしてしまう、いつでも、今も、必ず。せつない。
前半のイタリア式ラブコメ、軽やかで享楽的な若者像と、そののちに戦争で東西に引き裂かれる人生の深刻さのギャップが凄い。
現在の感覚ではマストロヤンニ帰れよとなるのだろうが、1970年の感覚はまったく違う。マストロヤンニはソ連で死んで、人生リセットされて生まれ変わってしまったんだよな。異世界で別の人生が始まってしまった。東西の壁、鉄のカーテン。ローレンがソ連入りしてマストロヤンニ探すのだって命懸けだ。
デ・シーカは元々ネオレアリズモの自転車泥棒なんだが、一方でマストロヤンニとローレンでラブコメも撮っててバカウケしてたらしい。その2つの路線の合体が今作なんだな。
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