[コメント] 天空の城ラピュタ(1986/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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飛行船のドーラの寝室に張ってある肖像は、若かりし日の彼女なんでしょうか?それにしても宮崎アニメには重要な役のばあちゃん多い。宮崎アニメ表のデフォルトが美少女で、それをもってして”ロリータ趣味”と主張するなら、裏のデフォルトばあちゃんについて誰も”老婆趣味”だと指摘しないのはなぜなんでしょうか。 つまり言いたいのはたとえ対象に”性”を持ち込んでいようがいまいが、んなこたぁどーでもよくて、イメージの豊かさ、それを誰にでもわかるカタチで提示できる演出力、さらに商業ベースにのせられるだけの手腕を素直に称えたいです。
主人の墓標に花を手向けるロボット兵(シグマ?)の姿は心を動かされる。宮崎キャラベスト5に推したい(出自は米国アニメのスーパーマンらしいけど)。
<追記> 2002年暮れにDVD購入。娘と息子と、観て観て観倒す。子どもが寝たら英語バージョンまで観る。冒頭、パズーが空から降りてくるシータを受けとめようとするとき、手に持っているコッフェルをあわてて下に置く所作とか、おそるおそる飛行石に触れるムスカの手つきなど、アニメーション映画として只の1シーンすらも手を抜かず、脚本、作画、編集、音楽、演出すべてがすばらしいことに改めて気づく。そして自分の見方に変化があることに驚く。今まで全く気づかなかったが、作品全体に悲しいトーンが流れている。派手な冒険活劇の陰に隠れて、滅んで行くものと残された者たちの悲しみがじわじわとあふれているのに、初見から17年たってようやく気づいた。これからも繰り返し見ていこうと思う。★ひとつ格上げ。
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