[コメント] アメリ(2001/仏)
ついつい物思いへと誘われる。作り手の意図せぬところでこの映画は観客に疑問符を投げかける。
ストーリーは突っ込みどころ満載、それでいてメルヒェンティックで暖かい。
だけれど、良くも悪しくもその打算的な作りや、あまりにもベタベタで「そりゃツッコミたくもなるっちゅーねん!」ってところ、”用意された”結末や物事の因果についつい考えさせられてしまう。 本当にそれでいいの?よかったの?俺だったらどうする?結果はともかくソレ一歩間違えばかなりリスキーじゃないのか?本当に彼らはしあわせなのか?と。
作り手は綺麗に飛び立ち着地させた。そして見た者のどのくらいかはそれに従った。
けれども、誰もが同じ着地はしていないはず。用意された着地点に疑問をもった者も多かったはずだろう。その彼、彼女が自分なりに良しと出来る着地点を見つけられたかどうかは解らない。あるものは成功し、あるものは妥協して降り立ち、あるものは彷徨うことに。
しかし、大半の人は飛び立つことはしたのではないだろうか?それがこの映画最大の成果ではないかと思う。
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