[コメント] まぶだち(2000/日)
*****どうでもいい話*****
上映前に監督のトークがあった。
「最初は、“子どもが何か変わったことをやる映画”を考えていたんですよ。男の子がシンクロ、『ウォーターボーイズ』!みたいなのをね。
「で、少年たちがスキーのジャンプをやる話を思いついたんです。長野オリンピックの直前で、まだジャンプがあまり人気じゃなかった頃で。題して『少年ジャンプ』(笑)。おー俺ってタイトルの付け方からして天才じゃーん、と思ったはいいけど、ジャンプってどんなものか全然分からなかった。それで夏に長野でサマージャンプ教室っていうのが開かれているんで、それに参加したんです。
「周りはほとんどが大学の体育会の新入生で、18〜9の若い人ばっかだった中で、僕だけ27とか8なんですよね。初日にどう飛ぶかっていうシミュレーションの練習した後、いきなり2日目から実際に飛んじゃうわけです。
「中学生が飛ぶ50mの台だったんですけど、スタート台に座って下を見たとたん、地獄の釜の底へ落ちていくような気がして、10分くらい固まっちゃったんです。他の若い人たちが後ろから「大丈夫ですよ」とか「行けますよ」とか言ってくれるんですが、中には「オッサン、早く飛べよ」なんて言う声もありまして、「分かったよ、じゃあ行ってやるよ」ってことで滑り出したんです。
「そしたら、ジャンプした瞬間頭の中が真っ白になってて、気が付いたら地面に転がってたんです。頭打って脳震盪になってたらしくて、ゲ○吐いてて。頭から突っ込んじゃったみたいで、かなり重い脳震盪だったらしいんですよ。で、他の人が飛んでる間、僕は宿に担ぎ込まれて、その日ずっと寝込んでました。
「そんなこんなでジャンプはもういいやってことになって、もう“子どもが変わったことをやる”ってのも無しにして、“変わったこと”を抜いて普通の子の話にしたんです。それで出来たのがこの作品です。
「だから、この映画では何も特別なことは起こりません。地味な作品なんですけど、ごらんください」
終映後、ロビーにいた監督にサインをもらうついでに「次回作の予定は?」と訊いてみると、「全然ないんです。仕事ください」とのこと。
誰か監督に仕事あげてください。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。