[コメント] ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001/日)
○衛隊(劇中では防衛軍)が、本作では、けっして「一方的・やられキャラ」でなく、ちゃんとストーリーに関与している。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どちらかというと、怪獣が「やられキャラ」だ。 しかも、ゴジラにとどめをさしたのが「人間」であることは、実は『ゴジラ』第一作との重要な共通点であり、本作で見逃せないポイントだ。
とかく特撮怪獣映画は、突然に怪獣が海だの地底だのから脈絡なくやってきて、一方的に街を破壊して、勝手に怪獣同士で自滅してゆき・・・その間、人間は傍観者であることが多い。 せいぜい、歌うか・祈るかだ。
ところが金子修介監督は、「純粋な人」を積極的に上位に置いて描こうとする方である。 本作でも、怪獣は凶暴であるがゆえに純粋に・人は物知りであるがゆえに集団になればなるほど低知能になるが、そのせめぎあいの中で、純粋な者だけが 少数その場に残って「対等になって戦い合える」ことを表現した。 そして、本作のゴジラは破壊よりも殺害を優先している。つまりゴジラにとっての敵は「生物・人間」なのである。ランドマークな新築物件ではない。 だから、こっち向いたときに、こわい。 そういった点で、本作は評価できる。
一方で、構成的に「必然性のないシーン」がかなり目立ち、興行成績よりも「とにかく作ることを目標に」「しがらみ」が優先された感がいなめない。 3時間ぐらいの大作にすれば、ひょっとしたら最高の作りこみができてたのかもしれないと思うと、惜しい。
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