[コメント] レイン(2000/タイ)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
耳が聞こえないという事で、身近に迫っている敵の足音が聞こえず危機一髪ってなシーンも無いし(気配で分る様なので)殺し屋という設定上、あまり喋らなくても良いので(ただの無口な設定ってだけでも無理は無いと思う)あんまり設定を生かせていない。しいて言うと彼女との言葉の無いやり取りの所だけ・・・なので・・・「せつない系の映画」という、ただの「客の呼び込み」の為だけじゃないかと思っていましたが ( ← 長!)
最後に大きな意味が有った。
今までの行為に反省をした主人公が自分の頭とボスの頭をくっつけての銃声。
駆け寄る恋人の姿は目を閉じている主人公には映らない。
普通(普通ってなんだ?)の映画では、
「やめて〜〜!」とか何とか叫ぶ恋人。
ゆっくりと目を開ける主人公。
音の無い映像の中で見つめ合う2人。
優しく微笑む主人公。
で、銃声。
ってな展開になるんだと思うんだけど(安直ですいません)、
この映画の場合では、最初のキッカケの「彼女の叫び声」が聞こえない = なので気づかない = 目を閉じている主人公には映らない。
主人公は彼女に(彼女を襲った通りすがりの悪者を習慣的に撃ち殺していた為) 恐れられ(家に行っても)居留守を使われ(後日に手紙は渡せましたが)、そして自分のしていた事を 深く反省しながら命を絶ってしまう。
映画を見ている観客は彼女が主人公を止めに来ていたと言う事が分るので 、ちょっとは救われる気持ちになるんだけど、 主人公は彼女が止めに来てくれているって事を知らないので気持ちは救われないまま・・・そんな儚く寂しい映画。
この1点だけでも「設定をちゃんと使ってくれていたな」と最後には思いました。
このラストに好き嫌いが分かれると思いますが、私はこんな感じ好きです。
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え?解釈、あってるよね?
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