[コメント] ジェヴォーダンの獣(2001/仏)
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身分の違いから結ばれない男女の恋愛物語に獣による惨殺事件とアクションを混ぜ込んだ映画。上映時間が2時間超える作品ながらテンポがよく色んな要素を詰め込みすぎというぐらいに詰め込んで飽きずに見れる。特に獣に襲われる人々の恐怖の出し方が過去の作品の寄せ集め感もあるが上手く獣から逃げようとする人間の恐怖感がすごかった。しかしキャラの個性が弱くマニが死んだ時も感情移入しにくいしフロンサックとマニ以外はあまり存在感がなかった。また最初に助けた老人と娘が別にフロンサックに重要な役割を果たすわけでもないのに中盤度々登場して大してストーリーに関るわけでもなく後半で敵として出てくるのもしっくりこない、ストーリーもオチが中間に入ると何となく読めてしまう為後半はアクションシーンでは盛り上がるがやや薄い印象を受けた。またタイトルの獣も扱いとしてはおざなりになってしまっているのも少し残念。しかしなんといってもこの映画の売りのアクションでは非常に楽しませられる。ワイヤー・フレーム・アクションの動きではなく人間による本物の動きでバンダムアクションようなアクションで非常にに楽しませられる。特に前半から中盤にかけて主人公をそっちのけで大活躍のカッコいいアクションを披露するマニ役マーク・ダカスコスが非常にすごい。中盤のまるで無敵といってもいいほどに敵をやっつける姿からもしかしたら彼が主役なんじゃとさえ思ってしまうほどの大盛り上がりである。しかしもっとすごかったのは中盤までアクションで盛り上げていたマニが死んでしまい映画のバランスが崩れるかと思いきや今までただの学者だったフロンサック役サミュエル・ル・ビアンがマニ以上にすごいアクションで大活躍するところ。つい「おまえそんなに強かったのか!」突っ込みたくなるぐらいの大活躍で盛り上がる。獣も後半は姿を表し迫力もあったがこの2人の大活躍の前には霞んでしまった。ストーリーはあまり期待できないがアクションなら今年一番の出来かもしれない。
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