[コメント] マルホランド・ドライブ(2001/米=仏)
よくもまぁ、リンチ節をガマンして普通っぽく撮ってるなぁ・・と思ったら、やっぱりガマン出来なかったんだねぇ。
この監督は幸せ者だ。
ハナっからストーリーを完結させようなんて気はさらっさら無い。確信犯だ。いつもそうだ。
デビッド・リンチというネームバリューで、観客も批評家も頭を抱える。その隠された意図を探ろうと努力する。結局、難しい哲学的な記号のような「言葉」を並べながら、ようやくその無意味さに気が付く。こいつは「感じる」作品でドラッグみたいなもんかとね・・・
だから、この監督には失敗作が無い。何をどう好きに作ろうが、批評家がソレを失敗作にはさせないのだ。(?)
この監督はやっぱり幸せ者だ。
なぁんて事を書くと、熱狂的なリンチファンに怒られそうだが、私は決してこの作品が嫌いな訳ではない。悪夢のリンチワールドに酔わせてもらうだけだと思えば、実際心地よい。そして本音を言えば、あのエロさに酔った。
哲学的ファンには申し訳ないが、美形ふたりがツボでした。金髪の方はタイトスカートでヒップを常に強調してるし、黒髪の方は異常にバストを強調してるし、「もうどっちでもいいぜっ!」って思った頃合に・・・同性愛。
哲学的ファンには申し訳ないが、こんな見方でリンチワールドを楽しませてもらいました。どうせ答えのないドラッグ映画。所詮はデビッド・リンチの自慰的作品。どう見ようとこっちの勝手。
だけどこんな悪態ついても、TV版『ツインピークス』と同様にまた私の夢の中に出てくるんだよなぁ。まぁ、なんだかんだ言って、我々観客の夢の中に無断で侵入して、自分の悪夢を撒き散らすなんて芸当が出来るのはデビッド・リンチぐらいなんだろうぁって変なとこに感心するね。
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