[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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他の皆様は障害者の問題について語っているので、こういう視点で評価を下げるのは何か気が引けるのですか…
私はこの映画を観ても全然泣けませんでした。話のあざとさにもあえて目を瞑って、泣こうと思って観たのですが、どうにも泣けない。理由は判りきっていました。それはルーシー役のダコタ・ファニング。彼女は本当に愛らしくて抱き締めたくなる程可愛い子なんですが、彼女が良くて悪い……。私は子供の出ている映画が好きなのですが、そういう映画のどういうところで心動かされるかと言うと、“演技じゃない”と思わせる表情です。まだ“役者”になりきれていない子供が時折垣間見せる本気の素直で自然な表情に、思わず涙したり微笑んだりするわけです。でも、このダコタちゃんはどうにも役者として自覚がありすぎるようで、どの表情も本当に演技演技しすぎていて、こちらに素直に入ってこないんです。隙がないというか…。子供のうちなんてそんな演技してくれなくていいのにな…と思ってしまいます。あくまで主観ですが…。こういう子を“天才子役”というのも、何か違うような気がします。ダコタちゃんのこの映画を通した1つ1つの表情よりも、映画としては評価が低いですが『陽だまりのグラウンド』の子供達がソーサを見た時に見せた嬉しそうな表情の方が100倍価値あるものだと思います。話自体がかなりあざとい出来なので仕方ないとも思いますが。
逆にショーン・ペンはかなりリアルにサムを演じているように見えたので不自然さすら感じるダコタちゃんとの間に居心地の悪いギャップが出来ていたように思います。そこらへんも騙されながら見せられているような感じがしました。いや、実際騙されているなら幸せかもしれなかったんですが……。
里親の心境も描かれていて、面白いところもたくさんあったんですが、このあざとさには浸れなかったみたいです。ダコタちゃんはこまっしゃくれている役の方が合ってるかもしれないですね、こういう素直さが要求される役よりも。『アップタウン・ガールズ』の役は可愛かったです
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