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[コメント] 海辺の家(2001/米)

自分の特技を用いて、親子の絆を深めていく。これは良い日本語があります。そう。「芸は身を助く」と言う。ただし…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 一部カタカナにしただけで、大変失礼な上に、凄いネタバレに…

 …すまん。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−閑話休題−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 親と子の絆を回復させる話という話は、私は苦手だ。

 なぜなら、泣かそうとする演出に私がコロッと引っかかってしまうから(笑)。性的な関係無しに、保護するものと保護されるものの関係を正していくって言うパターンは、私のツボらしい。保護しているはずの人間の方がむしろ癒されていくっていうのはパターンだと分かっているのに、その過程にはまってしまう。

 本作はその思いを新たにさせてくれた。ダメなんだよ。やっぱ泣いてしまった。こんな単純なあざといパターンに引っかかる自分が情けないって言うか…でもそれが心地よいと感じる部分も確かにあり。

 物語はあまりにパターン過ぎて、言うべき事があまりないのだが、昔の作品とは違い、子供の性的な描写が堂々と描かれているのが現代風かな?

 だけど、パターンだからこそ、役者の巧さに負うところが多い。ケヴィン=クラインは充分及第点(病気の重さが唐突すぎるきらいはあるが)だが、意外な魅力を発揮したのは息子サム役のヘイデン=クリステンセン。『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の時は見事に外してくれたが、こういった情緒不安定な役を演るには、ピッタリな役柄だな(あ、だからアナキン役で起用されたのか?)。ラストでふてぶてしくなった描写は、劇中に成長してることが感じられて良し。

 ツボと言えばそれまでだが、ここまであざとい演出に引っかかるとは…

(評価:★4)

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