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[コメント] ターミネーター3(2003/米)

疑問と言い訳
peacefullife

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1.何故ターミネーターは死者0を確認するのか。何故星型サングラスではいけないのか。何故鍵の在り処を知っているのか。

T850が何故、死者0を確認したりするのか。これらは、今回送り込まれたT850がそもそも、対ジョン・コナー用に特別プログラムされた一体だったからである。T800に対し特別な感情を抱いているジョン・コナーを抹殺するためには、彼を油断させ、彼に近づく必要があったのである。ジョンが教えた行為を守っている姿、ジョンが懐かしむ行動を彼にさせることにより、ジョンを油断させ、抹殺を可能たらしめたのである。

つまり、T850は未来世界においても、ジョン以外を全く殺すことなく、ジョンに近づいたのだと考えられる。それらはスカイネットによって組み込まれた行動パターンのプログラムでしかないのだが、、ジョンを抹殺することに成功したのである。星型ではない、「あの」サングラスも、ジョンに懐かしさを覚えさせるためには必要な要素の一つだったのである。

T850はケイト(クレア・デーンズ)により再プログラムされ、現在に送り込まれたと言っていた。しかし、実は「再プログラム」とは名ばかり(おい)で、実は MISSION の上書きをして送り込まれたのだ。クラックみたいなものである。そのため、T850の行動パターンは、ジョンに懐かしさを与えるものを保持したままだったのである。 (微妙に苦しい・・・)

2.対ターミネーター用のターミネーターが何故必要だったのか。何故T−Xには骨格があるのか。

上記のように、未来世界では、多くのターミネーターが人間によりクラックされ、スカイネットを攻撃する武器として使われるようになっていた。T−850をはじめ、量産型Tシリーズの大部分を人間はクラックするようになっていたのである。

スカイネットはプログラム部分をさらに複雑化し、クラックされにくいTシリーズを開発する一方、Tシリーズを破壊するのに適した新たなマシーン(対ターミネーター用ターミネーター)を開発する必要が出てきたのである。

前作に登場したT−1000は、対人間用として、クラックの非常に困難なタイプとして作られたものである。身体全体を液体金属化したため、対破壊強度は最大限に高められた。その一方で、自身が持てる破壊力には限界があり、対機械の戦いには不向きであった。また、量産にも向いていなかった。

今回のT−Xは、対機械用に、敢えて身体の一部に骨格を戻し、多数の武器を搭載した、まさに対ターミネーター用のターミネーターなのである。

(さらに苦しくなってきたような・・・・つーか、破壊されやすすぎるよな・・やっぱし。。)

3.何故T−Xは乳をでかくするのか。

 観客サービスです。はい。だって結局警官殺してるし。殺すなら乳でかくなくたってひとひねりで殺せるわけだし。乳でかくする必要なんてない。うん。絶対ない。でも、俺は好き。いい。大変よろしい。だから許す。

4.つーか、素朴な疑問。

i. 機械は自殺できない。自らを殺そうとはしないものらしい。

ii.スカイネットとはウィルスのようなもので、ネットワーク上に広まり、総体をなすようなプログラムらしい。

iii.スカイネットが存続するためには、寄生する対象となるコンピュータ(それは人間社会に広まっている)が必要である。

iv.スカイネットは人類を抹殺すべく、核攻撃を人類に対してしかける。

v.核による物質的な破壊行為は人間社会に広まっているコンピュータを壊滅させる。

vi.スカイネットが寄生する対象となる存在(=コンピュータ)が死滅する=自らの死を意味する。

とか思いつつも、、また良く考えてみると、

T850は、自らの MISSION (ジョンとケイトを生かす)ために、自らのスイッチを切ったり(タイマーか何かを使ったシステム再起動込みで・・のようだが)した。また、最終的には、自身を巻き込んでT−Xを破壊していた。このことから考えると、どうやら

自己生命 < MISSION

という等式が成立するようである。だとすれば、

人類の抹殺 ≒ 自己の破滅

であったとしても、人類の抹殺を優先させるのはアリなのかもしれない。。

■ 最後にホメて締めよう。★4にしたわけだし。

T−Xの表情が良かった(おっぱいも良かったし、お尻もすこぶる良かったのだけど・・・まそれは置いといて)。前作でT−1000がしていたのと同じような表情をしていたところが素晴らしい。前作で作られた「機械の表情」というイメージをしっかり守ってくれた。

重量感、質感が良い。ワイヤーアクションなどによる飛翔感とは正反対の、重く、金属感を感じさせる音と振動。

前作に比べると、遥かに及ばない・・・のだが、★4。この4と5の間に大きな溝が・・・。

(評価:★4)

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