それならそれでいいんだけど、仰天ニュースがこんなに長くていいんかいな、という素朴な疑問も。話の構成にもっと工夫があっても良いと思う。

主人公の人間像に迫りたいのか、ただ「こんな突飛な詐欺師がいたんだよ」といったゴシップ的な興味で撮られているのかが、かなり曖昧。さらには（あくまで）主人公の人間像に迫るために、父子の関係や恋愛や刑事と詐欺師のドラマまで盛り込んでいるけど、それぞれともに踏み込んでじっくり描かれてないように感じられるので、さらに中途半端な印象が。ヒトコトで言ってしまえば、時間を費やしただけの手応えが感じられないのだな。

とはいえ、それなりには面白かった。でも話の進むテンポが悪いわけでもないのに、どこか要領が悪くメリハリがないのでダラダラした印象。「軽くてダラダラ」は決して軽快とは言いませぬ。