[コメント] ドニー・ダーコ(2001/米)
終わりを告げられた日、人は何を思うのだろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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終わりのない日々を信じ、この時代がこのまま続く事を信じ、人は生きていく。終わりをもし告げられたら、残された時間をありのままの自分で過ごしたいと願うだろう。
「今を、その瞬間を輝かせたい。」終わりを知ったものはそう思うのではなかろうか?
この映画は、「世界の終わりを告げられた少年が過ごす時間」と称しながら、すでに亡くなってしまった少年の魂が夢見た世界を描くという、変わった趣向の作品となっている。そのオチを知った瞬間は、その手法の上手さに驚いた。しかし、「実は亡くなった少年の夢であった」と分かってから作品を振り返ると、とても切なくなってしまった。人生のいわゆる崖っ縁に立たされた少年が思い描く夢にしては、あまりにも悲観的で、非現実的だからだ。
青年は夢を追い求めるものではないのか??
若干16歳にして、人生に疲れたかのような夢。幸せな幼少期を過ごせなかった少女との傷を舐め合うような恋愛も、少年の心の傷を物語っている。破壊でしか、周囲に立ち向かう表現しか知り得ない少年の偏見に満ちた夢が、今の社会に置き換えるとぞっとする。 今の世はは希望に満ちた夢をも奪われてしまったのだろうか。
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