コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ろくでなし(1960/日)

ファーストカットからラストカットまで張りつめた緊張感を維持する吉田喜重の処女作。津川雅彦のナイーブさの表現も良いが、高千穂ひづるの年増の色香が思いの外いい。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 高千穂ひづるを追いかけるキザな同僚・渡辺文雄も面白いし、ワンシーンだけ拳銃の売人役で登場する端役時代の佐藤慶が忘れがたい狂気の演技を見せる。ただし、川津祐介のキャラクタには違和感を覚えるし、その父親・三島雅夫との関係は少々理に落ちた感じがし、興醒め。

 ラストシーンはどうしても『勝手にしやがれ』(1959)を想起させるが、このストップモーションの使い方も鮮烈。吉田喜重はゴダールを見る前にこのシナリオを書いたらしい。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)づん[*] 町田[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。