[コメント] ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日)
これは一種の反戦映画でもある。自爆テロと侍魂を並列に置くことはできないが、アメリカが戦争の主役を演じようとすればするほど、映画や文化のどこかで反作用が起きる。この映画が単なる日本の侍映画であるとするのは早計であろう。
戦争の愚かさが主人公には常につきまとっている。冒頭、彼がインディアンを虐殺した罪にさいなまれているところからもわかる。そして日本へ。日本の自虐的な侍との戦いの指揮を執らされることになる。
戦いの中で鉄砲軍よりもその組織力で米兵を追いつめる姿が強烈に映し出される。
この映画の良さは、そんなところだろう。なかなかパワーあふれる映画だった。
映像も美しく、累々と馬が倒れる姿は『影武者』や『乱』をオーバーラップさせる。
これだけの資本をバックに大々的なプレミアを行うなど、ハリウッド映画の圧倒的な財力に驚かされもする。
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