[コメント] デブラ・ウィンガーを探して(2002/米)
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ドキュメンタリーの撮り方として、面白いのか面白くないのか疑問が残る。 これを「記録映画」とか「インタビュー集」呼ぶなら納得できるけど、 ひとつの問題提議し、取材を重ねながら、真実を露出し、 観客にひとつの、あるいはそれぞれの答えを掴ませる「ドキュメンタリー」とは言えないと思う。
監督のスキル不足もあるだろう、 でもこのスタイルで行くことは確信的だったに違いない。 「女性の仕事と育児の両立」という永遠のテーマを、 ハリウッド女優だけにぶつけたかったんだろう。 監督本人と同じ境遇の女優だけを集めて、 期待してる答えだけを求めるつもりだったのだ。
でも当事者だけを取材しても答えは決して得られないはずだ。 劇中何人かの女優が「オタクたちの復讐」と罵ったスタジオの重役たちにもインタビューするべきだったのだ。 彼らこそ「なぜデブラ・ウィンガーは引退したのか」明確に答えられたはずだ。 彼らに真っ向に立ち向かわず、ただ女同士で寄ってたかって悪口を並べていては、 ただの負け犬の遠吠えだ。 絶対にインタビューすべきだった。
現に唯一女優以外の出演者だったロジャー・エバートがすごくいい発言をしていた。 「君はもう21じゃない。若い女には出来ない熟女の演技を見せてくれよ」と。 そうそう、彼女たちはフランス人でもない、ハリウッド女優なのだ。 ハリウッド女優にはもっと格好付けていて欲しい。 女同士で集まってブーたれている間にボトックスでも注入しに行って欲しい。 何歳になっても映画祭やパーティーで着飾って、週刊誌をスキャンダルで賑わせて欲しい。 わたしたち一般人にできて、ハリウッド女優にできないことなんてないはずなんだから。
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