[コメント] 300 スリーハンドレッド(2007/米)
グラフィックの美しさには小一時間もすると慣れてしまう。いくらCGを駆使しても、基本は変わらない。
肉弾バトルに、スローモーションに耐え得るほどの動きのキレがない。スローモーション自体は映像進行に緩急をつけて効果的だったと思うが、肝心の映ってる中身が、腰が引けてたり(実際に相手を殴るわけじゃないので・・・)、肩が伸びきってたり(実際に相手を槍で刺すわけじゃないので・・・)するのがモロわかりで、無視(=見なかったことに)できなかった。ここまで見せるからこその批判であるとも言えるが、もう少し工夫があってもよかったか。カンフー系アクションの紙一重の緊迫感という<リアリズム>には、やっぱり適わないと思った。
あと話もつまんなすぎ。単純なのはいいけど、親子愛とか夫婦愛とか、ほんとにあったのか?と思うし、少なくとも自由を守るための闘いだとか、専制政治を打倒しようとか・・・うんざりする。
ただ、今まで古代ギリシャを描いた映画って、なんとなくアテネ優先な印象があったけど、ここまでスパルタ賞賛、スパルタ愛好な映画って初めてな気がする。この無謀な精神論が賞賛され得るものなら、戦時中の日本軍だってもう少し褒めてあげてもいいかも、とか思った。
75/100(07/12/24見)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。