俺はね、逆なんですよ。テレビを付けていないと眠れない。特に環境ビデオなんかが延々と流れていればいいねえ。

真っ暗な中に自分しか存在していないのが怖いのだろうか、なんて考えていたら思い当たることが１つ。

思えば母方の実家に泊まるときに寝た部屋がいけなかった。俺が生まれた同じ年に亡くなった曾婆ちゃんの写真が枕元の近くの仏壇にあったんだがこれが暗闇でも顔は　ぼー　と見えるんだよね。親戚に俺は初孫でこの曾婆ちゃんが随分喜んだ話は良く聞いている。それで安心したのかすぐ他界したのだ。曾婆ちゃんが亡くなったとき実家の裏のお地蔵さんの所でなんか変わった現象が起こったらしい、とか話は聞いているのでなおさら眠れねえってば！

真っ暗な中で古時計の音と曾婆ちゃんの　ぼー　と見える写真って怖いって。少年時代よくこれで金縛りにあったなあ。