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[コメント] ロビンソン漂流記(1952/米=メキシコ)

2007年4月、パリのCinema l'Arlequinにて鑑賞。その時書いたほぼあらすじの感想。
tomcot

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ロビンソン・クルーソーの映画というのは初めてで(大好きな映画に「ロビンソンの庭」というのはありましたが)、それだけでも楽しめた。意外と忠実だったと思う。でもブニュエルがつくると直球過ぎずたいへん観やすい。メキシコで、低予算で撮ってこその楽しさも満載。メキシコ万歳。 誰でも知ってる物語。船が波にのまれて無人島で1人になったロビンソン・クルーソー。最初は生きることに必死。水を探したり道具を作ったり家を作ったり火をおこしたり獲物を捕ったりする。だんだん自分の城が出来上がる。小麦を育ててパンも焼けるようになった。初めて焼いたパンにロビンソンは生涯最高のパンだと狂喜する。でもずっと一緒だった犬が死んでしまうと改めて大きな孤独にうちひしがれる。鳥や猫では犬のかわりにはならない。海へ出て行こうとしたが波に戻される(未来少年コナンの残され島脱出を思い出す)。 そんなこんなで二十数年。かなり老けたロビンソン。獣の皮でつくった服を着、傘をさしている。アリ地獄にアリを入れたりしながら散歩をしていると、浜辺に人の足跡を発見。孤独に苦しんでいたはずのロビンソンが人間の影に恐怖する。裏の浜に人食い族を発見。逃げ出した人質を助ける。肌の黒い少年。出会った日が金曜日だったからフライデーと名付けた。はじめなかなか信用できず夜も眠れなかったが、仲良くなって言葉も教えて2人で幸せな時を過ごす。このあと誰もこの島にやって来ず、ここでいつまでも2人で暮らして終わりというのが一番幸せだったかも知れないと思わせる。 再び人食い族、そして文明社会からやってきた人々が現れる。1人(+フライデー)だから成り立ったロビンソン王国の平和もこれでおしまい。そのさびしさにぐっとなる。きれいな服に着替えて、文明社会へと戻って行く。その先の世界を知らないフライデーも、笑顔でロビンソンと共に船に乗り込んだ。THE END。

(評価:★4)

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