[コメント] アイズ ワイド シャット(1999/米)
キューブリック版『イタリア旅行』か。
映画が始まって最初のセリフと最後のセリフ。その間を流れた時間。男と女の違いについて残酷なほどあからさまに描いた。その点で『イタリア旅行』とプロットは同じ。
この映画の主題を難解なものと片付けてしまうのは「映画」も「セックス」も観念でしか理解していないから。そのうしろめたさを「美術がきれいだ」とフォローしても仕方が無い。キューブリックなんだから当り前。
トム・クルーズの過剰になりそうな演技を寸止めでカメラに収める監督の演出。 特に時間経過の描き方がすばらしい。夜の街角はセットなのか?ロケとは思えない(※)、余分なものを排し丹念に撮られた描写。 エンディングは、おもわず椅子から飛び上がりそうになった。確信犯にしか出来ない物語の終わらせ方。
※やはりセット。
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