(とか言いながら…)

制作者からのメッセージが、まだ観客が映画の内容も掴めていない冒頭に登場人物の台詞の一つとしてそっと語られる。押しつけでなく、多くの声の中の一つの響きのように。この部分も含め、見事な構成だ。

出演者多数の言葉が載っているパンフレットも読み応えがある。その中のひとつ、アンソニー役のクリス="リュダクリス"=ブリッジスの言葉、「これは誰も作りたがらない映画さ。この映画は誰も認めたくないことについて語っている。閉じられたドアの向こう側で語られるような物語だ。」

-0.1点はサンドラ=ブロック演じるジーンの心の傷に、あともう一寸迫って欲しかったから。