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[コメント] しゃべれども しゃべれども(2007/日)

落語とはこんなものか? ★2.9点。
死ぬまでシネマ

まず話の掴みがなってない。国分太一がうだつの上がらない二つ目だという事を説明する冒頭部でもう既に面白そうに見えない。国分の人柄が良さそうなのは認めるが、人柄が良いだけでは噺は面白くならない。香里奈にしても松重 豊にしても落語が上手くなりそうになく、だから森永悠希が投入されたのがバレバレだ。「二つ目止まりの噺家が3人の<言葉嫌い>に落語を教える破目に」というシチュエーションの説明も悪く、全然乗れてこない。突飛な設定を強引に捩じ込むのも落語な筈だが、映画は終始「人情噺」のノリで押してくる。

国分の「火焔太鼓」と香里奈/森永の「饅頭対決」の2つがクライマックスだが、同情や共感で乗り切って良い題材では無いだろう。俺を笑わせるか、圧倒するか、それ以外に及第点は無い。ツンデレに胸キュンさせたり、「俺の所に来るか」などとほのぼのされて、納得できる筈が無い。

嘗ての日本映画界ならこの設定でももっとやれた筈だ。例えばフランキー堺なら、三つ葉が徐々に狂気に染まり「大化け」する瞬間に息を飲めた筈だ。平山監督は国分を使って何がしたかったのか?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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