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[コメント] 野獣の青春(1963/日)

大量の情報を簡潔に凝縮した脚本を得て、意表を突くカットつなぎや作為的なフレームイン・アウトが物語の進行を阻害することなくむしろ推進力となり、いわゆる“清順美学”が突出せずに通俗娯楽と均衡を保って心地よい。底流の抒情(湿り気)も過剰にならずいい塩梅。
ぽんしゅう

映画館を根城にしてスクリーンの裏で悪事が練られる暴力団事務所のアイディアの素敵なこと。敵対する組織のマジックミラーで仕切られたクラブ店内と事務所の音の情報量の大胆な制御も、あっと驚く。そして物語の幕は、やはり録音された音(声)がカギとなって閉じる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] ゑぎ

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