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[コメント] ドライブ・マイ・カー(2021/日)

SAABのエキゾーストノートが通奏低音。全編の緊張感が半端ない。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







言葉の映画。ワーニャ叔父さんのセリフと主人公の状況が響き合うように計算されている。もと八目うなぎの女子高生の話(発覚寸前)と妻の浮気を目撃する(発覚)が響き合う。そういうところは全編に見られて、これ原作者の常套手段でもある。この言葉で述べていく、という手法が外国人に受けたんだと思う。

初めのクレジットが出てくるまでが長い。それまでも見落とさないように注意してないといけない、と思っていた。がこのオープニングクレジットを見て、これから始まるのかよ、と思って本腰を入れることになった。その緊張感は最後まで持続して、有名なワーニャ叔父さんの最後のセリフで頂点にたっする。画面の頂点は車内の岡田将生の表情に尽きる。カメラ気合い入ってる。

いくつか好みの問題で、気に入らないところがあったので、★5にはならなかった。 妻が話を聞いてくれる?といった時、西島が言葉でなんでそんなことをわざわざいうの?という意味のセリフを吐く。これは明らかな死亡フラグ。ん?という表情で軽く見せて欲しかった。ドライバーのみさきはヘビースモーカーだ。二人してSAABの屋根からタバコもった片手を出すシーンはやりすぎ。三つめはみさきのそだった家に行く時長靴を履いてるの。もう大事な車はどうでもいいのか。どこで買ったんだ?映画的にはどうでもいいことなんだけど、それが目につくってことはやっぱりどうでもいいことなんじゃない。

最後の韓国のスーパーでの買い物、SAABの中に犬、のつけたしも明るい方向を仄めかしたいんだろうけど、中途半端(現実的には韓国のプロデューサーについていったか?など根拠をしめしてほしい)な感じでそれまでの緊張感あふれる画面と違っている。

(評価:★4)

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