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[コメント] 聖地には蜘蛛が巣を張る(2022/デンマーク=独=スウェーデン=仏)

ゴリゴリのサスペンスの手腕は見事。とおもったらこれまたゴリゴリの社会派映画だった。社会派なんていまや死語だがそういう立場もあったのだ。それを超えて、したたかな映画的手腕の監督だ。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







のっけからドキュメンタリータッチの画面が続くが、これは役者がやっているだろう、といちいち意識しながら画面を見ていたが、やがてそれを忘れる。びっくりしたのは、犯人が建築現場の解体工事をやっているシーンが突然映る。これが殺人を見事に連想させる。終始不穏な伴奏も見事。holy spiderと英訳される原題も多重な意味を連想させる。そこからして企みたっぷり制作意図が伺えるが、それが映画的技術にしっかり裏打ちされていた。久々にちゃんとした映画を見た印象。中身も重かった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ペンクロフ[*]

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